分り易い「国家財政」 分り易い「年金・社会保障」 分り易い「国家財政」 分り易い「年金・社会保障」

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公表されるべき国の財政

国が毎年公表している国家財政は、企業に例えてみれば、本社(一般会計100兆円)限定の財務状況。
しかし、国が公表すべきは、地方の工場・連結子会社(特別会計・地方財政・健康保険会計等220兆円)も含めた財政の全体像。財政の破綻が叫ばれる中、これが示されて初めて、どの予算に切り込むべきか本当の議論を行うことができます。

国が公表している財政

(国の一般会計)

社会保障費 29.8兆円 29.1%
地方交付税交付金 21.3兆円 20.8%
公債金 19.6兆円 19.2%
文教科学振興費 6.0兆円 5.9%
公共事業費 5.9兆円 5.8%
その他 19.9兆円 19.2%
102.5兆円 100%

本来公表すべき国の財政

(健康保険等含む国と地方の財政)

社会保障費 110.6兆円 51.0%
内、年金 46.4兆円 21.3%
医療 26.1兆円 12.0%
介護 6.8兆円 3.2%
文教科学振興費 19.6兆円 9.0%
公共事業費 18.1兆円 8.3%
その他 71.4兆円 31.7%
217.5兆円 100%

※ 2011年「国と地方の歳出」は財務省・総務省等政府公開資料を参考として独自に作成

20年後に現役世代1.4人で受給者1人の年金を支える時代に

厚生年金の受給権者*1総数は、遺族年金(2013年度受給権者550万人)・障害者年金(同57万人)を含め3456万人、被保険者数は3527万人、人数比では、被保険者1人が受給権者1人を支えています。しかし、一人当たりの平均受給金額は加入制度によって大幅に異なり、受給額が最も多い老齢年金に他の年金受給者数を換算し*2直すと、その比率は2:1です。これが、少子高齢化で20年後には被保険者1.4人が受給者1人を支えることになり*3、その後さらに支え手の比率が減少します。
そんな中でも、政府は年金給付の*4所得代替率50%を維持するとしていますが、以下、右図のとおり、保険料収入が給付財源の60~70%を占める中、制度の持続に無理があることは明らかです。

厚生年金の受給権者と給付財源の推移

*1 受給者の中には老齢年金の他に、遺族年金を受給する権利を持つ人もいますが実際に受給できるのはどちらか一方
*2 他の年金受給者の平均受給額を老齢年金の平均受給額12万円/人で割って人数を換算(同通算老齢年金:2万円/人)
*3 20年後の年齢階層毎の年金加入率が現在と同じ比率である前提で試算(人口中位推計に基づく)
*4 所得代替率:現役男子の手取り収入に対する標準世帯(夫婦二人暮らしの高齢者)の収入比率

格差を助長する現在の税制

日本の所得税は、最高税率45%の累進課税で、所得の再配分が行われ、所得水準に応じて“公平に”課税されていると信じられています。しかし、実態は、所得水準が高くなるほど各種所得控除や税額控除がより多く適用され、実質納税率は年収300万円で4.6%、900万円でも10.5%(所得税+住民税合計)。

給与所得者各所得階層が占める比率および実質所得税納税率

所得税ばかりではなく、最近では、0.4%の富裕層しか利用しないと言われる「孫への教育資金の一括贈与1500万円まで非課税」や余裕資金がある中間層以上でなければ利用できないNISA(少額課税非課税制度)が制度化され格差がさらに助長されようとしています。

高齢者を優遇する医療制度

高齢者の医療費は人口比率に比べ大幅に上回っており、2010年現在で22%の人口で56%の医療費が掛かっており、今後さらに少子高齢化が進む中、持続可能なものとするため、早急な制度改正が望まれる。

高齢者を優遇する医療制度

高齢者を優遇する医療制度

高齢者世帯は50歳代世帯に次いで裕福

高齢者は、弱者との固定観念があり、日本の社会保障諸制度では、かなりの高額所得者でない限り、現役世代と比べ過度に優遇されていると言えます。確かに、世帯当たりでは、高齢者世帯の収入は他の年齢階層に比べ少ないことは確かです。しかし、各年齢層の世帯の年収を世帯人数で割り、一人当りの収入を比較する(下図)と様子が全く違います。高齢者世帯は世帯人数が少なく、一人当り150万円未満の所得層の比率は、50歳代に次いで70歳代が低く、次いで60歳代が低くなっています。

高齢者世帯は50歳代世帯に次いで裕福

※ 総数:3,520万世帯,  棒グラフ中の数値:万円/年
※ 出典:H21年度全国消費実態調査の数値を加工・グラフ化


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